旧石器時代(日本)

旧石器時代(日本)とは

 日本に人類が移住してきてから、土器の文化がはじまるまでの、主に石器を使って生活していた時代。

 本サイトでは開始年代を180万年前としたが、実際に日本で発見されている最古の石器は12万年前のもの(石ころの可能性も)。確実に石器だと認定されている最古の石器は3.8万年前のもの。

 現生人類のホモ・サピエンスが日本にやってきたのも4万年前からといわれている。それより前の時代の物証は極めて少ない、まだまだ未解明の時代だといえる。

 地質時代の「チバニアン」はこの時代内に含まれる。

旧石器時代(日本)の区分

年代
(万年前)
期間
(万年)
区分区分の目安となるできごと
180.0150前期ホモ・ハビリスが日本に来ていた可能性 *1 *2
30.026.5中期剥片石器の出現(世界) *3
3.51.9後期現生人類の定住による石器の進化
1.6
*1
ホモ・ハビリスは石器をはじめて石器を作ったといわれている人類。世界の石器時代の開始年代は200万年前だが、ホモ・ハビリスの出アフリカは180万年前なので、本サイトではその時点を開始年代とした。ただし、「ホモ・ハビリスよりも前の人類も石器を使っていた」「330万年前の石器が発見された(2011年。アフリカ)」等を勘案するならば開始年代を早める必要がある。逆に「前期にはほとんど石器は使われていなかった」と考えるならば開始年代を大幅に遅らせる必要がある。(2020.5)
*2
更新世→カラブリアンの開始年代と同じ。
*3
日本では前・中期の石器がほとんど見つかっていないためその境界も明確に定まっていない。ここでは便宜上、世界の旧石器時代の区分を採用した。(2020.5)

旧石器時代(日本)の重大ニュース

↓数値は年代(万年前)
前期65.0ナウマンゾウが日本に生息
中期12.0日本最古の石器?(砂原遺跡)
4.0現生人類の日本定住
後期3.2日本最古の人骨「山下洞人」
2.9姶良カルデラの巨大噴火
2.7日本最古の全身人骨(白保竿根田原洞穴遺跡)

旧石器時代(日本)(前・中期)のできごと

↓数値は年代(万年前)
前期100.0九州の火山が活動再開
  • 1400万年前に活発だったカルデラ噴火が再び起き、現在も続いている。
65.0ナウマンゾウが日本に生息
  • 年代は不確定。
  • ナウマンゾウを追って旧人類が日本へ?
  • ネアンデルタール人の遺伝子保持者が一番多いのは日本人。
  • 日本に定住していたネアンデルタール人も多かったため混血が進んだ。
中期26.6阿蘇カルデラ噴火(Aso1。阿蘇カルデラは日本2位の大きさ。1位は屈斜路カルデラ)
20.0瀬戸内海の誕生(広大な低湿地に水が流入。山々の先端が無数の島々に)
12.0日本最古の石器?(砂原遺跡。島根)
10.0海水面の低下。関東平野が出現開始
4.0現生人類が南方から台湾を経て丸木舟で沖縄、鹿児島、本州へ
4.0現生人類の日本定住(南方、北方ともに移住年代は諸説あり)
3.8多数の磨製石器の発見(世界最古の磨製石器(?))

フィクション

↓数値は年代(万年前)
10『ドラえもん』「石器時代の王さまに」
  • スネ夫そっくりのスネルをはじめ、のび太、しずか、ジャイアンにそっくりな原始人が出てくるが、もし彼らが現生人類の我々ホモ・サピエンス・サピエンスであれば、ホモ・サピエンス・サピエンスはかなり早い時期にアフリカを出て日本にたどり着いたことになる。
  • または、作品の舞台は日本ではないかもしれない。
  • または、彼らは旧人類かもしれない。
7『ドラえもん』「のび太の日本誕生」
  • 「新人」のはじめての日本到達と定住が描かれる。
  • 苦労の末ドラマチックにたどり着いた記憶があったのだが、読み返してみたらドラえもんに誘われてどこでもドアでヒョイっと簡単に着いていて驚いた。
  • 「新人」という用語は「ホモ・サピエンス・イダルトゥ(1997年発見)」のことも指すそうだが、作品が1988年〜1989年にかけて連載され、「新人」の記載がある最終ページが1989年8月初版発行の単行本で書き足されたことを考えると、作中では現生人類の「ホモ・サピエンス・サピエンス」と同義だと考えられる。

参考

  • ジオ・ジャパン シリーズ(NHK)◎

更新履歴

  • 2020.7.8:日本列島の形成についての内容を追加
  • 2020.5.19:旧サイトの内容を再構成、加筆修正して新規公開

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