デボン紀
4億年前†
大陸移動により数千万年かけて3つの大陸がくっつき、浅くて安定した生命の楽園だったイアペトゥス海が4億年前には完全消滅。動けないサンゴなどは全滅、住みやすい珊瑚礁の海は新たにできた1つの大陸の周囲のみに。その狭いエリアをめぐって生物同士の争いが激化。
- 板皮類
- 当時の海の支配者。前半分は鎧のように硬い甲羅。口には板のような骨。すべての魚の75〜80%は板皮類。
- ダンケローケス
- 大型化した板皮類。大きいもので6m。
- ディクラヌルス
- 三葉虫。全身にとげ(防御用)。厚みのある形。三葉虫が厚みのあるものに変化。
- ユーステノプテロン
- 我々の祖先の魚。ひれによりすばやさを獲得。アランダスピスから進化。海の敵から逃れるために陸上の淡水へと進出。イアペトゥス海の後にできた1つの大陸へ(ヨーロッパ各地で見つかるユーステノプテロンやその後の子孫の化石の発掘場所は、さかのぼると4億年前はこの大陸だった場所になる)。
メモ†
- しゅう曲とは複雑に曲がった地層のこと。大陸が衝突した大きな力で地層が曲がってしまったのだ。
- 以下はしゅう曲が見られる地域。それだけ広い範囲がぶつかったのだ。
- ノルウェーのソグネフィヨルド(その大陸が衝突した場所の中で最北端)
- イギリスのモンリース湾
- アメリカのモナドノック山(北半球で最も登山者が多い山)
- 衝突現場は4000万年にわたって隆起。カレドニア山脈となった。8000m級の山々が立ち並ぶ。現在のヒマラヤ山脈にも匹敵。山脈が誕生したことで雨が多くなり、大陸には川ができた。川は格好の逃げ場。陸上にはコケやシダ植物が進出したばかり。誕生したばかりの淡水域は、日照りや洪水が起こる過酷な状態だった。そんな過酷な状況を変えたのは……。
3億7000万年前†
- アーキオプテリス
- 地球最初の木。ペンシルべニア州のレッドヒルで発見。現在の針葉樹と似た形。はじめて太い幹を獲得。最大2m。直径は標準25cm程度。川の環境を一変させた。太陽が照り付ける過酷な陸上が、木陰で覆われるように。湖や沼地の誕生。枝ごと葉を落とす性質。 ユーステノプテロンが淡水へ進出。水に落ちた葉はプランクトンや魚の餌に。海を追われた弱者こそが淡水魚であり、我々の祖先。
- 肺魚
- 雨季と乾季ができ、乾季の淡水の酸素不足を補うために、肺を持つ肺魚が誕生*1。ユーステノプテロンから進化。我々の祖先。このとき陸(淡水)に上がらなかった魚たちはその後すべて絶滅。今の魚たちは肺魚の子孫。肺は浮き袋に進化。効率的に泳げるように。
3億6000万年前†
- アカンソステガ
- 手を持った最初の生物。1m。胸びれが手に、腹びれが足に。指は8本。水底をゆっくり移動したり、葉や枝をかきわけて進んだりするのに手足を利用。骨格上、陸上で体を支えることは不可能と判断されている。アーキオプテリスは枝ごと葉を落とす性質があるため水底にんは大量の枝葉が蓄積。アカンソステガはそこに隠れ住むことでハイネリアたちから身を守った。岸の際にも進出。
- ハイネリア
- 肺を持った魚の中で当時最強の肉食魚。5m。レッドヒルで発見。
- イクチオステガ
- 丈夫な足で陸上に進出。
参考資料†
- NHK「地球大進化」(このページの情報はNHK『地球大進化』より)